 |  | 第58回 残留農薬 目には見えないけど… 2007/05/15
りんご 16回 茶 15回 米 14回 きゅうり 12回 トマト 10回
この数字、何だかわかりますか? 食品として市場に出回るまでの農薬の使用回数です。 一口に農薬と言っても、殺菌剤、防黴剤、殺虫剤、除草剤、殺鼠剤、植物成長調整剤(通称植調:植物ホルモン剤など)等、種類も様々。
現在日本で使用されている農薬の90%以上は、法で劇物や毒物に該当しないとされる「普通物」なのだそうです。しかしこれは、裏を返せば10%近くが未だに劇物や毒物だということになります。まあ確かに殺虫剤や殺鼠剤が毒でなかったら役に立たないのでしょうけど… といっても、私達の口に入る残留農薬の量はごく僅かですし、リンゴを皮ごと食べて農薬中毒を起こしたなどという話を聞いたことはありません。農薬中毒で死者が出るようなケースの大半が自殺か他殺で、あとは稀に誤飲・誤食や散布中の事故がある程度。日本では農薬取締法や食品衛生法での規制がある訳ですから、農薬を使用していても食物としては安全の範囲にある筈。 しかしごく僅かではあっても日々摂取しているのは事実。何十年も取り続けている毒が蓄積されていったとしたら、それは本当に安全と言えるでしょうか。 また、日本は食の多くを海外からの輸入に頼っています。 当然国によって安全の基準は異なります。日本では発癌や催奇形の危険があるとして禁止されている農薬や添加物を、安全なものとして使用している国もあります。 当然危険な農薬ほど効果は覿面。ローコストで見栄えも良い食物を簡単に、そして大量に作る事ができる訳です。そして海を渡り、日本で安全とされている農薬しか使われていない国産の野菜や、農薬を使わず育てた、高くて見た目もイマイチな有機野菜などと一緒に店頭に並びます。価格もやはりお手頃。ローコストですからね。 ローコストの裏にハイリスクが潜んでいることは何となくわかっていたりいなかったりしながら、お財布の事情などでつい安くて見栄えのよい方に手を伸ばしてしまう消費者がいる限り、ハイリスクな食物達は店頭に並び続けるでしょう。
そうそう、日本の環境庁があげている約70種類の環境ホルモンのうち、3分の2は農薬が占めているのだそうです。単純に劇物だ毒物だというだけの話でもないようですね。
残留農薬に関して、一消費者の立場での危険についてここまで書きましたが、農薬は農作業に携わっている人々や近隣に住む人々の健康もより直接的に害している訳ですし、農薬を使い続けることで土壌が汚染されていけば、将来的には安全な食物を作り出すことがもっと難しくなるかもしれません。
因みに野菜の残留農薬の落とし方なのですが、勿論洗える野菜はよく洗う事が大切です。また、お湯で洗えるものであれば、水よりお湯で洗った方がより落ちるので、例えば洗った後すぐ茹でて使うようなものはお湯で洗うことをお勧めします。 まず何より買う段階で出来るだけ国産のものや有機栽培のものを選ぶことも重要ですね。
株式会社 クオリティー オブ ライフ 医療情報室 田中 佐和子
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