 |  | “医師は足りているのか?いないのか?”
2006/1/16 最近、私たちの会社に「○○県の△△市に来てくれるお医者さんはいないか?」といった内容の問い合わせが多くあります。わたしたちは「医師紹介業」でもなければ「人材派遣会社」でも無いのに「何故?」と思うのです。 特に、この問題には「地域格差」を大きく感じるのです。 私たちも「健康医療情報」というコンテンツに関わっている以上、「本当に医師が足りているのか?いないのか?」との問題や「地域格差」の問題を簡単に調べてみました。
先ず、今私たちの国には「何人の医師」がいるのでしょうか? そして「地域別格差」はどうなっているのでしょか? と思い厚生労働省のホームページの中から「医師・歯科医師・薬剤師調査」や「医療施設に従事する医師数・従事する診療科」などの閲覧しまとめてみました。
【医師の総数(病院や診療所で働く医師):2004年】 ■約25万6600人
【10万人当たりの医師の数:2004年/全国平均】 ■約201人/10万人
【都道府県の格差は:10万人当たりの医師の数:2004年】 ■医師の多い都道府県上位5箇所 1・東京都 264.2人 2・徳島県 262.4人 3・高知県 261.4人 4・京都府 258.3人 4・鳥取県 258.3人 ■医師の少ない都道府県上位5箇所 1・埼玉県 129.4人 2・茨城県 142.3人 3・千葉県 146.0人 4・青森県 164.0人 5・岐阜県 165.0人
厚生労働省の資料によるとなんと、 医師の総数は毎年4.000人程度増加しています。 それなのに「医師不足」が年々問題となっています。
そして、地域格差が大きい事が考えられます。 これは前項の数字をみても明らかですが、人口10万人あたりで比較しても最大で130人以上の格差があります。
全国的にみると医師数では「西高東低」の傾向が読み取れます。 さらに、同じ「都道府県内での格差」も大きいようです。
前項の数字から、ワースト4の青森県だけを抜粋すると、弘前大学医学部付属病院のある弘前市の379.1人(人口10万人あたり)に対して、その西北に位置する5地域では98.3人(人口10万人あたり)の格差があります。
又、医師数ナンバー1の東京都とワースト1〜3までの埼玉/茨城/千葉は交通の便(移動時間)から比較しても一つのエリア(診療圏内)と考えられ、医師が都市部に集中する「都道府県格差」に近いものがみられます。
次に、小児科や産科・産婦人科の医師不足に代表される「診療科目格差」も大きな社会問題になっています。
これらは、「少子化」の一言では片付けられない複雑な背景が影響していると思われます。
以下にあげる様な事柄が原因として考えられます。
1・医療の分業化(専門化)が進み、一人の医師の診察範囲が極端に狭くなっている。 ※専門技術を磨くには都市の方が優位で、地方(過疎・へき地)勤務では磨けないと思っている医師が多い。
2・地方では、患者の高齢化率が高く、提供できる医療と収入に偏りが有る。 ※地方では、医師が少ない為、報酬見合いに対して勤務実態がハードである。
3・産科・産婦人科で主に取り扱う「出産」では、昼夜を問わない事と医療過誤訴訟が多い。
4・小児科では、昼夜を問わない急患や容態の急変による緊急対応の必要性により起こる長時間勤務。 ※仕事に見合うだけの待遇不測(診療報酬の見直し)
政府は、これらの問題を解決すべく、昨年12月に発表した「医療制度改革大綱」の中に、小児科や産科・産婦人科の診療報酬を手厚くする方針を打ち出しました。
しかし、本当に報酬の問題だけで解決するのでしょうか?
先ず小児救急の負担に関しては、私自身の子育て経験からも「本当に救急の必要があるのだろうか?」といった不安や疑問に対して、政府は看護師のOBの方々が作っているNPOや自治体が実践している「初期的な相談窓口」の増設に補助したらどうでしょうか?
そして、産科と婦人科が微妙に関連する「出産」に関しては(私たちが以前取材させていただいた)横浜のKS病院の産婦人科と地域開業医の皆さんで実施し、地域でも評価の高い「『産科セミオープンシステム(普段は近くの開業医にかかり、分娩は総合病院で主治医も立ち会って行う)』に学んだりする事から始めてはいかがでしょうか?
株式会社クオリティー・オブ・ライフ 医療情報室 角田恵美子
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